ツイてない長男 その3

ボンジュール。

マダムの家族全員おうち生活も19日目。

北ロンドンは憎たらしいほどの快晴なり。

きのうのサタデーナイトにコーラの量がうんたらで3匹にブチ切れている間に、マダム、大切な日を忘れてしまったがな。

4月4日。。。亡くなった母方の祖父の命日ね

ちなみに今日5日はマダム、今までの人生で1度だけ犬を飼ったことがあるんだけど、その愛犬トキが生まれた日だな。

ちなみにトキが死んだ日は。。。思い出せない。

そうそう、この祖父が亡くなった後ね、マダム祖父の遺影を抱いて霊柩車に乗ったんだけど、

桜の花びらが派手にうわぁーっと舞い散ってねぇ、

車内から見たその景色をいまだに命日になると思い出すんだな。

↑親友Mが送ってくれた桜の写真。

 

なんでこんなことをわざわざ書くのかというと、

祖父はマダムのことを溺愛してくれていたからね、

いまだに、深い深い感謝があるんだな。

末っ子の母から生まれた末孫のマダムをじーちゃん、とにかく可愛がってくれた。

えこひいきって他の孫がひがむくらい、ぶっちぎりのえこひいきだったがな(笑)

でも1回だけ、幼稚園児のときに叩かれたときがあるな。

マダム、幼稚園バスに乗って家の近所のバス停に帰って来た時、

ママに迎えに来てほしかったのに、

じーちゃんが迎えに来たことが気に入らなかったんだ。

じーちゃんは、確かその頃はまだ三重県に住んでて、

三重県からはるばる千葉のマダムの家に一人で遊びに来たんだよね。

で、マダムをびっくりさせて喜ばせたくて、

意気揚々とマダムのお迎えにサプライズで来てくれたんだった。

でも、子供って気まぐれじゃない?

じーちゃんが大げさな身振り手振りで迎えに来たことが気に入らない。

せっかく迎えに来てくれたじーちゃんに喜ぶどころかふてくされて、

ママが良かった

って言ったんだった。

で、じーちゃんが寂しそうな顔をしながら

ごめんねって言って、

マダムの手を取って歩こうとしたんだけど、

おじいちゃんの手がくさいからから嫌だ、つながないで

って騒いでその手を振りほどいて。

そうかいそうかい、ごめんね、手を洗うからね

ってじーちゃん、家に帰って何度も石けん使って手を洗って、マダムに

どうだい?これでいいかい?って見せて聞いてくるんだけど、

まだくさい、もう一回洗って!

まだくさい、もっと洗ってよ!

ってずーっといちゃもん言い続けて、何度もじーちゃんに手を洗わせてたら、

じーちゃんが急に

いい加減にしろ!って

パチンってマダムの頬をはたいたんだった。

そこまでの記憶が強烈で、その後が何回思い出そうとしても思い出せないんだな。

じーちゃんが亡くなってから、じーちゃんのことを思いだす度に

あの時にやったどうしようもない意地悪を、いつも思い出しちゃう。

で、あの時のじーちゃんの気持ちを考えると、

申し訳なさで胸がきゅーって苦しくなっちゃうんだよなぁ。

なんでこんな誰も知らないこと書いたんだろ、きっと懺悔のつもりなんだろうな。

で、このじーちゃん、マダムが23だったかな?に亡くなったんだけど、

しょっちゅうお小遣いをくれてねぇ。

マダムもはじめは純粋な気持ちで

じーちゃんの誕生日とか、クリスマスとか、敬老の日とか

カードを送ってたの。

そしたら、必ず返事の手紙が来て、手紙の最後に

1枚入れときます、

2枚入れときます、

って書いてあって万札が同封されてるの(笑)

だから、だんだんお小遣い欲しさに、同封される万札を期待しながらせっせと手紙を書くようになっちゃって。

じーちゃんから返事が来ると、

お、今日は何枚入ってるかなぁ♪なんて開封するようになってたんだ。

見かねた今は亡き母が、実の父であるじーちゃんに

お父さん!マダムに騙されてるよ!マダムはお小遣い欲しさに手紙書いてるだけなんだから!!甘やかさないでよ!

ってマダムの前で思いっきり抗議したわけよ。

そしたらじーちゃん、

んな、目くじらたてなくったっていーじゃないか、この子だってちゃーんとわかってるよ

マダムにだったら、おじいちゃんいっくら騙されてもいーよ、本望だよ

どうせあの世に持っていけるわけじゃなし、マダムに身ぐるみはがされてもかまわない

マダムの為なら、おじいちゃん、死んだってかまわないよ

って笑って言ったんだよね。。。

じーちゃんにせっせと手紙を書いてた時は、小遣い欲しさで動機は不純だったんだけど、

マダムはあのじーちゃんから、とてつもなくたくさんの愛情をもらってたんだって

やっぱり今でも思うわけ。

だから、本当に感謝してるし、マダムの心の中にずっと生きてる。

愛情をくれた人間が心の中にいるっていうのはとっても大事なことね。

何か自分の気持ちの中で迷いが生じた時、邪悪な心に支配されそうになった時、

そうした時に必ずじーちゃんが出てくるの。

じーちゃんはどんなことがあっても

この子(マダムね)はホントにいい子だよ、賢い子だよ、おじいちゃん、知ってるからね

って頭をなでて言い続けてくれて、マダムをとにかく信じてくれていたから、

じーちゃんが空から見て悲しむことをしていないか、泣いてないかどうか

ってことがマダムの規範になってるんだよね。

母がマダムが28の時に亡くなってからは、母とじーちゃんがマダムの心にずっといるな。

母はソフトなじーちゃんと違ってすっごい強いイメージだから、

悩みや迷いが生じると、

母ならどうしていただろうか?母なら何て言うだろうか?

っていう風に考えることが多いな。

いずれにせよ、

マダムの中のこの2人が空から悲しむことがないように

いつか胸を張って会いにいけるように

ぐうたらながらも(笑)、正しいと信じる道で生きていく

っていうのがあるわな。

ぐうたらを泣いてるかもしれないけどな、それは勘弁してもらうべし。

マダムの3匹も、たくさんの愛情を蓄えて

自分が正しいと信じる道を進んでいってもらいたい

と思うのだす。

多少、アホでもいい。

人を騙したり欺いたり、うそをつく人間にだけはなるなよ

そう思ってるんだけど、まだあやつらにはわからんだろうなぁ。。。

 

 

おっと、祖父と母の感傷に浸っていて長くなっちまった。

ツイてない長男 その3を完結させなきゃな。

3匹の学費で破産がそう遠くない将来に見えてしまったマダム、

まずはボーイズの学校を辞めさせることを決めたのね。

長男からしたら、せっかく慣れてきた3校目の学校も親の経済事情で辞めざるをえなくなっちまった。

かわいそうだけどさ、このまま船が沈没するのを黙ってみてるわけにゃーいかんがな。

家計がヤバしなわけだから、マダムは即刻、現在のスクールを辞めさせたいわけね。

ただ、ここでもう一人の船長と意見が真っ二つに分かれるわけだな。

そう、あやつ。マダムと先日まで夫婦仲がビミョーだったあ・や・つ、な。

あやつが

せっかく慣れたスクールを変えるのはかわいそうだ

イヤー7のセカンダリースクールになるまでは行かせたらどうだ

ってほざいたがな。

ちょっとあんた?ホントに頭、大丈夫?

マダム、ビックリしたがな。

そんな先までどう考えたって、もつわけなかろーが。

先の見通しの甘さにマダム、心底、驚いたがな。

じゃ、せめて、今の学年(すでに去年の9月からイヤー5になってたがな)が終わるまでのキリのいい所にしたらどうか

うーん、こやつ、ホントに宇宙人だがな。

船に積んだ食料が底をついてきて、船員の餓死が目に見えてるのに、寄港地でピクニックするみたいなこと言いやがるな。。。なかなかのアホぅぶりに、マダムも呆れて、ものも言えん。

おい、お前。キリってなんじゃいキリって。

そんなぬるいこと言ってる場合じゃなかろうが!

気が短いあまり長くないマダム、思わず吠えてしまったがな。

アホなマダムよりずっとマシだと思っていた夫は、マダムよりもさらにアホだったことが確定な。

ま、こうした幻滅なり価値観の違いが、長きに渡る結婚生活に徐々にヒビを入れていくことだけは間違いない。

あやつのぬるい判断じゃだめだ、今すぐ学校をやめにゃー。

こうなったら膳は急げだ。

で、去年の11月から公立小学校探しが始まるわけね。

ただ、ここで2つの障害が待ち受けている訳。

それは。。。私立のスクールに入学時に払っていた、デポジット(保証金)問題。

スクールを辞めるときに戻ってくるものなんだけれど、スクールとの契約で、1ターム前には知らせなくちゃならなかったがな。

ってことはだ、去年の年末で私立を辞めて、新年から新しい学校に通うなんてことはすぐには出来ない。

デポジットをあきらめればまぁ、出来なくはないけどね、

デポジットだってその額、

1人5000ポンドだよ(泣)

ボーイズ2人のデポジット140万円をなかったものとして生活することは、どうしても出来ない。

ってことで、1ターム前に知らせなくてはデポジット返ってこない問題で、今年の1月~3月末までのさらに1学期分のボーイズ2人の学費を払うことになったわけ。

これだってかなり痛い出費なんだけど、デポジット全額分よりはまだいいってことで、泣く泣く1学期分、払ったわけね。

まぁ、この1ターム前問題でもあやつと揉めたわけよ。

マダム、長女は年明けからどこかしらの学校に絶対転校させよう、って思ってたから、1ターム前、つまり夏休みに入る前にスクールを辞める旨を夫に伝えるように頼んでいたがな。

もし長女がどこも受からなくて、行くとこなかったらどうする?

辞める、って言わない方がいいんじゃない?

心配性の夫、色々心配して、長女を辞めさせるって意思をなかなか学校に伝えられないんだわ。

長女を心配するあまりのことなんだけど、マダム、

うるさい、つべこべ言わんで年末で辞めますって届けを出さんかい!

もし、行くとこなかったら、どこも受からなかったので続けさせてくださいって今のスクールに頼めばよかろう

それがダメなら、その時はその時で考えりゃーいいじゃん

ってここでも考え方の違いで、ヒビが入ったがな。

で、マダム、常に夫が💰がないってほざいてるから、

ついでにボーイズ二人も辞めるって、意思表示しちゃえばいいじゃん

って夫に言ってたがな。

でも夫、今、ボーイズの学校を探す気がないなら、しない方がいい

って長女の辞めます届けしか出さなかったんだな。

そんなことがあってからの

学費きつすぎ問題で、デポジットのせいですぐには辞められないってことになったもんだから、

マダム、夫の決断の遅さにうんざりなわけ。

これが1つ目の障害ね。

で、2つ目の障害が11月からスクールを探しはじめて見学に行った

公立の小学校が、息子の生年月日を確認するなり、

彼はイヤー6ね

って言ってきたがな。

はい、それはわかっているんだすがね、流石にイヤー6はきついと思い、今は私立でイヤー5にいるざんす

ここは1つ、イヤー5で考えて下さらんか

って聞いてみたものの、答えはノーだわな。

確かに。1人1人の英語力で学年を柔軟に対応してくれるなんてこと、日本の公立だってないわな。

ましてやここは移民の国。ホントのホントに英語がゼロで転入してくる外国の子供だってそんなに珍しいことじゃーない。

おー、っとなると息子はイヤー6、いきなり最高学年になっちまうのね。

っとなると。。。えー、9月からは7年生ってこと!?

ええ、そうよ、セカンダリースクールの希望は出した?

↑見学に言ったスクールの事務員のおばちゃん。

いえいえ、そんなもの出してませんだす。なんですの、それ?

「あらら、今すぐ家に帰って、セカンダリースクールの希望を出しなさいな。

もう、先週に届けは締め切ったから1次の選考には間にあわないけど(ファーストラウンドって言ってたな)、

2次(セカンドラウンド)にはなんとかなるだろうから。」

なんじゃいそれ?

で、知り合いに聞いたら、要はマダムの住む家の学区内に何校か公立の中学校があるわけね。その希望を第1~第3希望までカウンシルのホームページに申し込みを出すんだって。

うーん、決断が遅かったばっかりに全てが後手後手だがな。

この、異国の教育問題はホントに辛かったな。

まさか、夫が良かれと思ってわざわざ下げた学年が公立ではダメで、長男はいきなりイヤー6、

さらに9月からはセカンダリースクール、

でもってセカンダリースクールの希望を出さなきゃいけなくて、希望はすでに11月の時点で1週間前に締め切ったっつー話しなわけだ。

く、くそぅ

夫の決断の遅さにひそかにブチ切れつつ、大慌てでセカンダリースクールのセカンドラウンドに向けて、ネットの距離情報だけを頼りに、家から近い順に第1~第3までのセカンダリースクールの希望、出したがな。

おっと、亡くなったじーちゃんと母の話をしていたら、びっくりするくらい長くなってきたので、ここは信じられないことに

ツイてない長男 その4

だな。。。すまんな。